ANA、9年ぶりに国際線長距離ビジネスクラスシートを刷新。ビジネスクラスにドア付き個室シート導入

ANAは2019年7月11日、約9年ぶりに国際線長距離路線(ボーイング777-300ER型機)の座席を刷新すると発表しました。これまでの「ANA BUSINESS STAGGERED」からどのような進化を遂げたのでしょうか?

新たなANAビジネスクラスのコンセプトは「THE Room」

ANAのビジネスクラスといえば、Platinum Style でも多数紹介してきた、互い違いに設置された「ANA BUSINESS STAGGERED」ですが、今回9年ぶりに刷新されたビジネスクラスの新しいコンセプトは「THE Room」

発表会でANAは、

まるで自宅にいるかのようにお過ごしいただきたいという思いを込めて「The Room」と名付けました

と紹介しました。

ANAのビジネスクラスとしては初となるドア付き個室シートを導入、シート幅は約2倍に

まず驚かされたのは、THE Room という名の通り、ANAとしては初めてとなるドア付き個室シートとなったことです。個室シートは、これまでファーストクラスと中東系の一部のビジネスクラスにしか導入されていなかった座席ですが、いよいよビジネスクラスでも当たり前になってきたのかと驚かされます。

中央列の2席は可動式のパーティションで区切られており、開けるとプライベートなペアーシートとしても利用可能。食事などを共に楽しむことができます。

座席幅は、現在の座席のなんと約2倍寝返りできるほどの空間を実現したと自信を持って発表しました。以前利用したシンガポール航空のビジネスクラスに匹敵するような座席となっています。

THE Room がこの広さを実現できたのは、進行方向とは逆向きのシートを配列したことにあります。これまでは、すべての座席が進行方向を向いていましたが、THE Room では、進行方向を向いている座席と、逆側を向いている座席が交互に配置されているのです。

これまでの使いやすさを踏襲しつつ、個人用モニターはいよいよ4Kの時代へ

座席の機能性は、現在のものを踏襲されながらも、細かな点が修正されています。

まずテーブルは、これまでの引き出しタイプから、横へスライドするタイプへ変更されました。これまでのテーブルは、テーブルの上に何かが乗っているとテーブルを移動させることができないため、窮屈に移動する必要がありました。今後はテーブルが横回転するため、テーブルを移動させて簡単に離席することが可能となります。

電源、USBポート、そして今回からHDMI端子も完備。4Kモニターを仕事の際はサブディスプレイとして、DVDなどを見るためのディスプレイとしても利用するいことができます。

これまで同様に、オットマンの下には荷物収納スペースが完備。頭上の荷物入れと往復する必要もありません。

座席横には、様々な用途に利用できるライトが設置されています。

座席幅が2倍になった座席はもちろんフルフラット対応。長距離路線でも快適に過ごすことができます。

個人用モニターは現在の17インチから24インチと大型化。世界で初めて4K対応のものが採用されています。

寝具はファーストクラスと同じ西川

寝具は「羽毛ふとんの西川」で有名な東京西川が提供。同社の研究機関である日本睡眠科学研究所が開発している「Sleep Tech」技術をベースとしたものが導入されます。特殊立体構造マットレスがシートに内蔵され、体圧を分散、良好な姿勢を維持することで、快適な寝心地を提供します。

機内設備も一新

THE Room が導入される新しい機体では、機内設備も一新されます。エントランス付近には大型の「ウェルカムモニター」が、ビジネスクラスには冷蔵機能を備えたバーカウンターが新たに設置されます。バーカウンター内のモニターには必要な情報が随時は随時配信される予定となっています。

デザインの総合監修は建築家の隈研吾氏

新しい機体デザインの総合監修は、建築家の隈研吾氏、また機内空間デザインには、様々な航空会社の座席をデザインしてきたイギリスのデザインコンサルティング会社である acumen が携わりました。隈氏は

優しく、そしてぬくもりある新しい機内を、すこしでも早く世界中の人に体験してほしいと願っている

と記者会見で語りました。

導入はまずロンドン線から、そして今後はニューヨーク線へ導入へ

新しい機体は、2019年8月2日に東京(羽田)-ロンドン線から運航が開始される予定です。その後ニューヨーク線への導入が予定されています。

これまでの ANA BUSINESS STAGGERED から大きく刷新されたANAの新しいビジネスクラス「The Room」。これから楽しみです!

なお、今回利用した写真はすべてANAの公式ウェブページから引用しました。