ユナイテッド航空がビジネスクラス一新 〜「ユナイテッド・ポラリス」完全解説〜

現在のビジネスクラスは、かつてのファーストクラスをしのぐとも言われています。そのため航空各社はさまざまな志向を凝らした新しいビジネスクラスを次々に発表してきました。その中でも圧倒的に遅れをとっていたのが米国系航空会社。アメリカ本土からアジア路線は飛行時間も長くなるため、ビジネスクラスのニーズが高いにもかかわらず、アジア系航空会社(ANA, JAL, シンガポール航空やタイ国際航空)などと比べると、現在のビジネスクラスは「ビジネスクラス」と呼んでよいか迷うものでした。私もアメリカの航空会社だけは、キャビンクラスにかかわらずパス。経由便でもアジア系航空会社を選択していました。そしてついに先日ユナイテッド航空とデルタ航空が相次いで新ビジネスクラスを発表しました。期待をしていいのか?名前だけか?まずはスターアライアンスのユナイテッド航空からその詳細を見ていきましょう。

「ユナイテッド・ポラリス」 キーワードは睡眠

ユナイテッド航空の新ビジネスクラスは「ユナイテッド・ポラリス」

「ユナイテッド・ポラリス」は北極星にちなんで命名された新ビジネスクラスで、出発から到着までの快適な睡眠がキーワードです。12月から随時導入されます。

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ラウンジが大きく変化

今回の新コンセプト「ポラリス」は単純に座席が変わっただけではなく、ビジネスクラスのコンセプトがすべて刷新されています。そのため出発前のラウンジも大きく変化します。

「ユナイテッド・ポラリス」では、食事に加えて、シャワー設備やビジネス設備も充実しています。そして、今回のコンセプト「睡眠」に合わせて、アメリカの航空会社として初めてベットタイプのスリープポッド(仮眠室)も完備します。この新しいラウンジは12月1日にシカゴでオープンし、その後2017年にロサンゼルス、サンフランシスコ、ヒューストン、ニューヨーク、ワシントン・ダレス、香港、ロンドン、そして東京成田空港でもオープンする予定です。

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座席はフルフラットで全席通路側

そしてもっとも変わったのがビジネスクラスの新シート。「ユナイテッド・ポラリス」の新シートは、現在の主流である全席独立型フルフラットで通路側の座席レイアウトです。これはANAの長距離用ビジネスクラスでも採用されているスタイルで、お手洗いやバーカウンターに行く際に、隣の人に気にせず自由に動き回ることができます。シートはもちろんフルフラット型で、全長約2メートルまで広がります。大型の16インチのスクリーンに加えて、ムードライト、ワンタッチ式のランバーサポート、豊富な収納スペース、複数のテーブルが完備されています。

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そして、テーマが睡眠ということで、寝具には並々ならぬこだわりが見て取れます。米高級百貨店Saks Fifth Avenue(サックス・フィフス・アベニュー)の協力を得て、すべてオリジナルで開発。さまざまなサイズの枕やマットレスクッション、ジェル入り枕まで用意されています。飛行時間が12時間を超えるフライトではオリジナルのパジャマも準備されます。

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ヘッドフォンは最新のノイズキャンセリングヘッドフォン。 sleep-headphones-half

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新しいアメニティキットでは、人間工学的に設計されたアイマスク、気分をリラックスさせるラベンダーの香りの枕用スプレーミスト、さまざまなスパ製品を取り揃えます。

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食事も大きく進化

ラウンジ、座席に加え、機内で提供される食事も大きく変わります。 research-1-half

搭乗時には希望の飲み物とチョコレートを提供。 service-1-1391-690

フライト中は有名シェフがプロデュースした地域色を取り入れ季節感あふれる食事を提供。ワインサービスを充実させるほか、カスタムメイドのアイスクリームサンデー、トリュフチョコレート、そしてさまざまなプチデザートが彩るデザートカートも取り揃えます。飛行時間が8時間を超える昼間のフライトと12時間を超える全てのフライトではロブスターマカロニなど温かいミッドフライト・スナックとチーズも提供されます。 chickenrib-half

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さらに、食器類も今回の新コンセプトに合わせて一新されます。 flatware-full-half

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ハード面は遜色なし。問題はソフト面か

今回の新ビジネスクラス、もちろんまだ体験したことありませんが、ハード面はトップエアラインと遜色のない素晴らしいものだと思います。たとえば、ウェルカムドリンクのグラスはANAの場合プラスチックのものである一方で、ユナイテッドはデザイン性に溢れた食器で提供されるようです。

一方でソフト面がどこまで改善されるのかはわかりません。正直アメリカの航空会社の客室乗務員は、サービスに対する感度が日本ほど高くないようで、どうしても物足りなく感じてしまいます。このあたりがどこまで改善されるのかがポイントです。

ANAユーザーなら特典航空券の使い道として広がる可能性も

ユナイテッド航空とANAは同じスターアライアンスなので、たとえばANAのマイルでユナイテッド航空の便を選択することも可能。ANAはあまりビジネスクラスを特典航空券を解放していませんが、ユナイテッド航空は比較的特典航空券が取りやすい航空会社でもあります。いままではサービスレベルに差がありすぎて、ユナイテッド航空は外していましたが、ここまでビジネスクラスのレベルが上がると、ユナイテッド航空便を候補に入れてもいいかもしれません。

次回はデルタ航空の新しいビジネスクラスをご紹介します。

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