スターアライアンスゴールドになるためには(基礎編)

前回スターアライアンスゴールドの特典についてご紹介しました(参考:「スターアライアンス・ゴールド」サービス完全ガイド)。今回は、スターアライアンスゴールドメンバーになるための方法についてご紹介します。まずは今回は基礎編ということで、具体的な方法というより、考え方をご紹介します。

16919673699_216f23ccd5_k スターアライアンスゴールドメンバーになるためには、スターアライアンスに加盟している航空会社の飛行機にたくさん乗らなければなりません。日本の航空会社でスターアライアンスに加盟しているところはANAです。もちろんシンガポール航空やタイ国際航空、中国国際航空やユナイテッド航空などもスターアライアンスメンバーなので、それらの航空会社を使ってもいいのですが、ANA以外は当然国際線しか飛んでいません。また、ANAメインでスターアライアンスゴールドになると、継続時にとてもメリットがあるので、今回はANAを使って、スターアライアンスゴールドになることを考えてみましょう。

マイルとプレミアムポイントを理解する

飛行機に乗ったり、クレジットカードで買物をしたり、現在様々なところでマイル(「マイレージ」)というポイントが貯まりますよね。実はスターアライアンスゴールドのような上級会員になることと、たくさんマイルを貯めることは無関係なのです。ANAを使ってスターアライアンスゴールドになるためには、「マイル」ではなく「プレミアムポイント」を貯める必要があります

マイルを貯めることは実はそれほど難しいことではありません。飛行機に1年間1回も乗らなくても、日々の支払いをクレジットカードにしたり、TカードやPontaなどのポイントカードを提示することで、それをすべてマイルに交換して10万マイルくらい(アメリカまでファーストクラスで往復できるくらい)貯めている方はいらっしゃいます。

しかし、私たちが貯めなければならないのは、マイルではなく「プレミアムポイント」です。そしてこのプレミアムポイントは絶対に飛行機に乗らなければもらえません。つまり、飛行機に乗ると「マイル and プレミアムポイント」がもらえますが、クレジットカードなどの利用では「マイル」しか貯まらないということです。

プレミアムポイントをいったいどのくらい貯めればいいのか?

ANAを使ってスターアライアンスゴールドになるためには、「プレミアムポイント」を1年間で50,000ポイント貯める必要があります

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ただし、プレミアムポイントの有効期限はその年の1月1日から12月31日までです。たとえば、2015年12月31日までに49,900ポイント貯めても、2016年1月1日はそれはすべて0に戻ってしまいますので、またゼロからやり直しです。絶対にその1年間で50,000ポイント以上貯める必要があります。したがって、狙ってスターアライアンスゴールドになるためには、「この年になるぞ!」と決める必要があるのです。

1回のフライトで何ポイントもらえるのか?

50,000ポイントを1年間で貯める必要があることはわかりましたが、では一体1回飛行機に乗ると何ポイント貯まるのでしょうか?

これをキチンと計算するためには、いろいろとややこしいことを知る必要があります。(参考:プレミアムポイントとは

まずはこの3つが基本です。

  1. 遠くに行けばそれだけ貯まる
  2. 正規料金に近ければそれだけ貯まる
  3. 国内線は2倍貯まり、アジア・オセアニアは1.5倍貯まる

1. 遠くに行けばそれだけ貯まる

まず、私たちが飛行機に乗った時にもらえるマイル数には基準があります。これは2区間の距離で決まります。これを基準マイルといいます。当然遠くに行けばそれだけ多く貰えます。たとえば東京から飛んだ場合を考えてみましょう。

東京→札幌 510 東京→大阪 280 東京→福岡 567 東京→那覇 984 東京→サンフランシスコ 5,130 東京→ニューヨーク 6,737 東京→ホノルル 3,831 東京→パリ 6,194 東京→上海 1,111 東京→シンガポール 3,312 東京→シドニー 4,863

国内線 マイレージチャート 国際線 マイレージチャート

これらはすべて片道でもらえるポイント数です。

正規料金に近ければそれだけ貯まる

次がもっとも大事なポイントです。上記の基準となるポイント数が毎回もらえるかと実はそうではありません。私たちが飛行機に乗るときに正規料金では乗らないですよね?特割や旅割といった割引料金を使います。この割引率に応じて、残念ながらポイントも割引かれてしまうのです。

たとえば、国内線であればもちろん普通運賃や往復運賃の場合は100%もらえますが、旅割や株主優待割引運賃だと75%しかもらえません。国際線エコノミークラスの場合は、定価で乗ることはほぼないと思いますので、多くの合は50-75%になってしまいます。

国内線は2倍貯まり、アジア・オセアニアは1.5倍貯まる

最後は少しいい話です。上記の条件だと、国内線や中国や韓国など近距離を往復しているとほぼ50,000ポイントを貯めるのは無理です。そこで、国内線はすべて2倍、アジア・オセアニアは1.5倍貯まることになっています。

プレミアムポイント獲得例

東京と大阪の場合

まずは、予約ページを見てみましょう。

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最も安い運賃は特割ですね(オレンジがついています)。ただし、特割の下にご注目。獲得できるマイルが210マイルになっています。普通運賃のマイルは280マイルですが、25%割引かれています。これが2番で書いた「正規料金に近ければそれだけ貯まる」ということなんです(ここではマイルと書いていますが、プレミアムポイントと読み替えてください)。

実は東京と大阪は少し特別な事情があります。この区間は多くの方が新幹線を利用していると思います。すなわち新幹線 vs 飛行機の超激戦区間なので、飛行機も様々な割引を用意しているのです。それが「シャトル往復運賃」というものです。これは東京-大阪間だけにある運賃で、往復購入条件で、新幹線同様に予約を自由に変更できたり、マイルも100%貯まる超お得運賃なんです。金額は¥16,740。ちなみに東京-新大阪間の新幹線指定席だと¥14,450なので、2,000円ほどしか代わりません(ただしこの2,000円が大きいのですが・・・)

シャトル往復運賃で獲得できるポイントは 280 x 1.0倍 x 国内線2倍で560ポイント。これに今回は触れませんでしたが400ポイントのボーナスポイントがつくので、往復で1,820ポイントです。月に1回だと21,840ポイント。月に2回(つまり2週間に1回往復)でも50,000ポイントには及びません。この50,000がどれほど大変な数字かわかっていただけたと思います。

ちなみに、シャトル往復ではなく、最安値の特割の場合、280 x 0.75倍 x 国内線2倍 + 400ポイントで往復1,640ポイントになってしまいます。

東京と那覇の場合

当然ここまで書くと、「じゃあ東京から一番遠い沖縄は?」と思うかもしれません。たしかに沖縄は遠いので基礎ポイントが高いので早く溜まりやすいのです。

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まず普通運賃が片道46,000円。往復では9万円を超えてしまいます(年末年始やお盆で帰省される方は本当に大変だなと思います)。一方でもらえるポイントは片道984ポイント。国内線2倍とボーナスポイントで、1往復約4800ポイント貯まります。これだと10回ちょっと往復すればたまります。さすがに9万円は・・・という場合は、特割などを利用すると、25%OFFになり738ポイント。これの2倍で往復ですので、2,952ポイントです。1報復で約1800ポイントも違います。距離が長くなると、この割引がけっこう効いてきてしまうんです。

東京とニューヨークの場合

では、国際線はどうでしょう?東京とニューヨークは基礎マイルが6,737。さすがに国内とは比べ物になりません。ただし覚えていますか?海外の場合は2倍にはならない上に、ほぼすべての人が割引運賃なので50%-75%ほどになるのです。つまり、最安値運賃で50%だった場合、往復で6,700ポイントしか貯まりません。

東京とシンガポールの場合

東京とシンガポールは基礎マイルが3,312。ニューヨークの半分ですが、航空券代も約半分。現在は燃油サーチャージも下がっているので、最安値だと5万円程度で往復できてしまいます。そして何よりアジア線は1.5倍になるボーナスもつきます。最安値だと3,312 x 50% x 1.5倍で4,968ポイント。実はニューヨークと約1,700ポイントしか変わりません。

年7-10回くらいはシンガポール、もしくは欧州・アメリカくらいまで飛行機に乗る必要がある

実際はこのように細かく計算が必要なのですが、私の感覚では、どんな方も年間7-10回くらいはシンガポール以遠の国に行かれていると思います。もちろん国内線にめちゃめちゃ乗る方もいらっしゃいますが、プライベートだけでそれを実現するのはかなり厳しそうです。

たとえば3ヶ月に1-2回くらい出張などで海外に行かれる方は、なるべく同じ航空会社を使い、その年は家族旅行、もしくは夏休みの旅行も少し奮発をして海外に行く、航空券も少し高くてもなるべく割引かれないもの(遠いと50%か75%でだいぶ違います)を取る、そして東京-大阪など新幹線区間もなるべく飛行機を使い、足りない分は(本末転倒かもしれませんが)休みを使って沖縄を往復するくらいで可能性が出てくるはずです。

スターアライアンスゴールドになるためには、決意とお金と時間が必要

本来、上級会員制度は、商社や駐在員、出張族のために作られた制度です。したがって、プライベートで取るためにはお金も時間も決意も必要なのです。逆にそれだけ取れた時には優遇をしてくれるともいえます。(参考:「スターアライアンス・ゴールド」サービス完全ガイド)世の中にはスターアライアンスゴールドなどの上級会員ステータスを取るために、シンガポールや沖縄を空港から一歩も出ずに日帰りする人もいます(これを修行と呼ぶので「ANA 修行」などと調べるとたくさん出てきます)。私も、以前仕事で福岡を日帰りしたときに、帰りの飛行機でCA(客室乗務員さん)が横の方に「あれ?行きも乗っていらっしゃいましたよね?」と声をかけていました。座席もプレミアムクラスでしたので、せっかく高いお金をかけて羽田から福岡まで飛んできたのに、そのまま滞在45分ほどでトンボ返りしているということです。おそらくその方も修行をされている方なのだと思います。もし読者の皆さまが本当に目指すときは、それらの修行僧たちのブログなどを見ると参考になるでしょう。実はプレミアムポイントをなるべく安く、時間をかけずに効率的に獲得する方法は、修行僧たちにより多く研究されているのです。

スターアライアンスゴールドを継続するためには?

スターアライアンスゴールドになることがどれほど大変なことか書いてきましたが、ANAの場合、継続は驚くほど簡単です。

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ANAの場合、一度50,000ポイントを獲得すると次の年はANAプラチナメンバーというステータスになります。これはスターアライアンスゴールドと同等のステータスです。そしてこのプラチナメンバーになると「スーパーフライヤーズ」というクレジットカードに入会する権利がもらえます(もちろんクレジットカードなので入会には審査が必要です)。無事に審査を通過してスーパーフライヤーズというクレジットカードに入会すると、自動的にスターアライアンスゴールドが付帯してくるので、クレジットカードを更新し続ければ、(制度が変わらないかぎり)永遠にスターアライアンスゴールドなんです。

付録:スターアライアンスでなければ、お金で上級会員を買える

実はスターアライアンスやJALのワンワールドは、このように飛行機に乗り続けることでしか原則はステータスをもらえないのですが(例外はあります)、もう1つデルタやエアーフランスが所属するスカイチームであれば、上級会員をお金で買うことができます。もちろんANAやJALのように国内線は飛んでいませんので、国内線のメリットはありませんが、海外でしかほぼ飛行機を使わない方は、このステータスをお金で買ってしまい、デルタ航空やガルーダ・インドネシア航空、ベトナム航空、エアーフランス、大韓航空などを利用する方法もあります。

何をすればいいかというと、とても簡単で、デルタ航空が発行している「デルタ スカイマイル アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」に申し込むだけ。これは誰でも申し込み可能なので、年会費さえ払えば、めでたくあなたも上級会員です。もちろんデルタ航空のラウンジや世界各地の提携ラウンジ、優先保安検査や優先搭乗などのサービスもうけられますし、運がよければビジネスクラスへのアップグレードもあります(参考:スカイマイル メダリオンの特典)。特にデルタ航空は日本発着便はかなり安くなることがあるので、そのカード1枚持っておけば、格安航空券でもラウンジや優先搭乗、運が良ければビジネスクラスへの優先アップグレードなどの恩恵をうけることができるんです。実はかなり使えるカードです。

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