AirBnB とは何か?ホテルとの違い、予約時の注意点などを完全解説

日本でもこの数年の間で大きく存在感を増してきた「民泊」。その市場を一気に作り上げてのが、アメリカのインターネット企業が提供している、AirBnBというサービスです。私もこれまで、ニューヨーク、サンフランシスコ、ドイツ、ロンドン、ミラノ、フィレンツェ、ハワイ島、ホノルル、沖縄など世界各地で利用してきました。今回はAirBnBついて徹底解説します。

AirBnBとは?

https://airbnb.jp

AirBnBとは、自分が所有する部屋や家などの不動産(現在は「体験」などもありますが今回は割愛します)などを他人に貸したり、借りたりできるサービスです。2007年にホテル不足が深刻なサンフランシスコに住んでいた青年が、大規模イベントで市内のホテルが高騰していたある時期に、自分の部屋に安いエアーベッドを置いて安く貸し出したところから始まりました。現在、AirBnBは日本を含む世界50ヶ国でサービスを提供しています。

AirBnBで借りられる部屋

AirBnBというと、人が住んでいる部屋やマンションの一部屋を借りるイメージを持っている方も多いと思いますが、実際には様々な借り方、貸し方を提供しています。

まるまる貸切から個室まで、自由に選ぶことができます

バックパッカーや地元の人たちとの共同生活を楽しみたい人は、現地の人が住んでいる家の一部屋を借りるのも良いでしょうし、家族連れやビジネスなどプライバシーを確保したい場合は、一軒家を一棟、もしくはマンションやコンドミニアム一部屋まるごと借りるのも良いと思います。AirBnBのウェブページではどの施設が独占でき、どこは共用で、どこは利用できないのかが詳しく書かれています。

AirBnBかホテルか?

まず、AirBnBの特徴としてあげられるのが、同一価格帯では一般的なホテルより断然広い(つまり安くて広い)ということです。

そのため、広さが必要な

  • 家族連れ(特に小さな子供がいる家族)
  • 複数家族など大人数での旅行(複数のベッドルームがいる旅行)
  • 駐車場が必要な旅行

などの際にはかなりオススメです。

私自身が積極的にAirBnBを使い始めたのは子供が生まれて広い部屋が必要になってからです。子供連れで普通のホテルを利用した場合、夜に子供が寝たあとに、部屋で大人だけでお酒を飲んだり食事を取ることはとても難しくなります。これを解決するためにはスイートルームなどの広い部屋を予約するしかないのですが、スイートルームを利用すれば当然宿泊費が高額となってしまいます。

一方で、AirBnBであれば、同じ価格帯で ベッドルームとリビングルームが別々の部屋を取ることも可能ですし、昼間のうちに食材やお酒などを近くのスーパーで調達して庭で BBQ をしたり、子供が寝た後に大人だけで楽しい時間を過ごすことも簡単にできます。

ロンドンで借りた部屋。ロンドンブリッジまで徒歩圏内でした。
ニューヨークで借りた部屋。窓から見えるハドソン川の景色が最高でした。
ハワイ島を訪れた時に借りた部屋。ベッドルーム2つ、下の芝生にはBBQグリル、目の前が海の大満足アパートメントでした
部屋のバルコニーからビールを飲みながら見たサンセットは忘れられません。

一方で AirBnBには、

  • ルームサービスがない
  • 大抵の場合、施設にレストランやバーがない
  • 毎日掃除やベッドメーキングしてくれない
  • 24時間チェックインできない(最近ではできるところも多くなっています)
  • フロントがない

という特徴もあります。

これらは、一見デメリットに感じますが、このようなサービスがないからこそ、ホテルよりも安価であるとも言えます。たとえば、ホテルのバーを使わない人も使う人も、当然宿泊費にはそれらの施設を維持するためのコストが組み込まれています。ホテルにいるたくさんのスタッフの人件費やジム、プールの維持費なども、もちろん宿泊費に組み込まれています。

一方で、お金を払っても毎日清掃に来てくれて、ジムやバーが使えて、非日常を楽しめるホテルがいいと考える人もいると思います。それも正解です。つまり、ホテルがいいのか、AirBnBがいいのか、というのは、旅のスタイルによって大きく変わるということです。

AirBnBを予約してみよう

では、実際にAirBnBを予約してみましょう。予約はウェブページから簡単に行うことができます。

自分に合った家を探してみよう

AirBnBのウェブページで様々な条件を指定して、自分になった部屋を探してみましょう。一軒まるごと借りるのか、1部屋だけを借りるのか、ベッドルームは何部屋必要なのか、必要な施設などを指定するとたくさんの物件が出てきます。

レビューを見ることを忘れずに

予約する際にこれまで泊まった人たちのレビューです。あまりにレビューが少ない物件や、レビューが全くない物件は避けた方が良いと思います。

料金は宿泊料とシステム利用料と清掃費

表示されている料金は、宿泊の料金です。実際にはそれに加え、システム利用料と清掃費を支払う必要があります。清掃費は長く宿泊してもほぼ一定のため宿泊日数が短いと清掃費が少し高めに感じることもあるでしょう。逆に高く近くする場合はとてもお得に泊まれることになります。実際の合計金額は、もちろん予約前に確認することができます。

キャンセルは思った以上に厳密

AirBnBのキャンセルは思った以上に厳密です。キャンセルに関する規定は、物件のページに載っているので必ず確認してください。多くの場合キャンセル費が0円になるのは本当に予約後僅かな期間なので、旅行に行くかどうか決まっていない段階で予約するのはリスクがあります。

また沖縄などの台風が来るような場所の場合、ホテルであれば交通機関が止まると無料でキャンセルしてくれるところが多いですが、AirBnB の場合は全てホストに委ねられています。その辺の確認も予約時にしておくと良いでしょう(ちなみに沖縄の場合は台風などでキャンセルをする場合、手数料を無料にしてくれるところが多いようです)。

最低限の英語さえできれば大丈夫

AirBnBを利用するにあたり、1番気になるのはどの程度英語が必要かという事かもしれません。まず、ホストと電話で連絡するのは一切ありません。すべてのコミニケーションは安全のため、AirBnBのチャットツールを通じて行われます。物件によっては、細かい場所や鍵の開け方、チェックアウトの方法など全てがPDFで細かく送られてきて、一言も英語を話さないままチェックアウトを迎えることもありますが、様々なやりとりをチャットを通じてホストと行うところもあります。もちろんホスト側もすべてのホストが英語流暢に話せるわけではありません。今ではGoogle翻訳などのツールもあるので、それらを駆使すればきっと大丈夫です。

もし備品を壊してしまったら?

最後は少しだけお得な話。万が一、AirBnBで借りている部屋の備品を壊してしまっても、実は多くの場合、クレジットカードなどに付帯している「賠償責任保険」でカバーしてもらうことができます。私も、ロンドンのAirBnBに宿泊した際に、備品の鏡を破損したことがあるのですが、いつも利用しているAmexに連絡をして、AirBnBの請求画面をコピーして送付したところ、全額補填してもらいました。

この賠償責任保険は、その他にもレンタル品の紛失などにも使うことができます。トラブルが起きた際は、落ち着いてクレジットカードの保険が利用できないか考えてみてください。


いかがでしたか?ホテルにはホテルの良さがもちろんありますが、次の旅でAirBnBなどの民泊を経験してみるのも楽しいですよ。日本にもたくさんの民泊がありますので、まずは沖縄や軽井沢などで試してみるのもいいですね。