マリオット・リッツカールトン・SPGの会員プログラムが2018年8月から統合

2016年9月、マリオット・インターナショナルは、スターウッドホテル&リゾートを傘下に加えましたが、これまで会員プログラムは別々に運用されていました。ついに今年8月から会員プログラムが統合され、1つのロイヤリティプログラムとして運用が開始されます。詳細を徹底解説です!

昨年マリオット・インターナショナルは、傘下にスターウッドホテル&リゾートを統合

2016年9月にマリオット・インターナショナルは、スターウッドホテル&リゾート(SPG)を買収しました。これに伴い、ポイントの相互利用やステータスマッチなどを開始していたのですが、会員プログラムはそれぞれ別々に運用されていました。

そしてついに今年8月、マリオット・インターナショナルは、ロイヤリティプログラムを1つに統合すると発表しました。

今後のスケジュール

今後のスケジュールは次の通りです。

  • 2018年4月:プログラム変更について発表(今回)
  • 2018年8月:プログラム変更の実施
  • 2019年初旬:新プログラム名発表

プログラム名が発表される前に、プログラム変更が実施されるようですが、何はともあれ、今年の8月から新しいプログラムがいよいよスタートします。

6,500軒のホテル、29のブランドが ひとつのプログラムに

今回の新しい1つのプログラムに参画するブランドは29、ホテル数にすると 6,500軒にもなるそうです。これらのホテルすべての会員プログラムが今回1つに統合されます。

すべて1つのアカウントに統合。ポイントも強制合算

これまでSPGとマリオット、リッツカールトンでバラバラに登録されていたプロフィールやポイント、上級会員になるための宿泊履歴などはすべて合算されて1つになります。

これまでSPGは「スターポイント」、マリオットは「マリオットリワードポイント」がそれぞれありましたが、新しいプログラムでは、それらがすべて1つに統合されます。現在保有しているそれぞれのポイントは、下記の表のとおり変換されて、新プログラムでのポイント数に加算されます。

  • 新プログラムでの1ポイント=1スターポイント(SPGの場合)
  • 新プログラムでの1ポイント=3マリオットリワードポイント(マリオットの場合)

ポイントを利用した無料宿泊は大幅に拡大

新しいプログラムでは、29のすべての参加ブランドの6,500軒を超えるホテルが対象となり、特典除外日もなくなります。これまで無料対象外だったホテルも追加され大幅に拡大されます。

対象のホテルは、2018年8月にホテルカテゴリー1から7に分類され(2019年に最高ランクの8が追加予定)、それぞれのカテゴリに標準ポイント交換レートが設定されます。これらの交換レートを元に、無料宿泊に必要なポイントが決定されます。それぞれのホテルがどのカテゴリに属するのかについては、まだ決定されていません。

また2019年からは、オフピークとピーク時の標準ポイント交換レートが変動しますが、2018年はどの日程でも同一ポイント数が設定されています。

エアーラインへのポイント交換も大幅に改善

これまでSPGのスターポイントは提携エアーラインのマイレージへ交換できました。今回の統合に伴い、下記のように変更になります。

  • 新しいポイント交換レートは3ポイントで1マイル
  • 60,000ポイントごとに15,000ボーナスポイントが追加で提供され、合計25,000マイルを獲得
  • カンタス航空、ジェットブルー航空、ターキッシュ エアラインズなどが新たに加わり、40社を超える航空会社のエアマイルにポイントを変換することが可能

60,000ポイントで25,000マイルなので、これまでSPGで提供されていた、20,000スターポイントで25,000マイルと同じ交換率です。

新プログラムでは会員ステータスは5段階へ

新しいプログラムでは、会員ステータスは下記の5段階となります。ステータスは、SPG、マリオットなどを問わず、すべてのブランドの「合計宿泊数」で決定されます。

ステータス条件
シルバーエリート10~24泊/年
ゴールドエリート25~49泊/年
プラチナエリート50~74泊/年
プラチナプレミアエリート75~99泊/年
プラチナプレミアエリートアンバサダー100泊以上/年

それぞれのステータスの特典を一部確認してみます。

ベネフィットシルバーエリートゴールドエリートプラチナエリートプラチナプレミアエリートプラチナプレミアエリートアンバサダー
必要宿泊数10~24泊/年25~49泊/年50~74泊/年75~99泊/年100泊以上/年
ボーナスポイント+10%+25%+50%+75%+75%
優先レイトチェックアウト○ 2pm○ 4pm○ 4pm○ 4pm
ホテルのウェルカムギフト 
予約状況に応じてアップグレード ○ スイートルーム含む○ スイートルーム含む○ スイートルーム含む
ラウンジへのアクセス  
無料の朝食  

このように見ると、やはりプラチナ会員以上になるとかなりのベネフィットがありそうです。すべての特典はマリオット公式Webページからご確認いただけます。

現在のステータスはどうなるのか?

現在ステータスを保持しているユーザーは、下記の表の通り、新プログラムのステータスが付与されます。

新プログラムSPGマリオット
シルバーエリート10~24泊達成のプリファードゲスト / コーポレートプリファードゲスト / プリファードゲストプラス10~24泊達成のシルバーエリート
ゴールドエリートゴールドプリファードゲスト25~49泊達成のシルバーエリート
プラチナエリートプラチナプリファードゲストゴールドエリート
プラチナプレミアエリート75泊達成のプラチナプリファードゲストプラチナエリート
プラチナプレミアエリートアンバサダー100泊達成のプラチナプリファードゲスト100泊+対象となるご利用金額20,000米ドルのプラチナエリート

ここで重要なことは、既存のゴールド会員は2つに分割されるということです。

  • 現在のSPGゴールド=ゴールド会員
  • 現在のマリオットゴールド=プラチナ会員

ここが運命の分かれ道になります。

Amexプラチナカードホルダーはゴールド?プラチナ?

Amexプラチナホルダーは、SPGゴールドステータスが自動付帯されます。また現在、SPGとマリオットはステータスマッチを行なっており、SPGゴールド会員は自動的にマリオットゴールド会員になることができます。このステータスマッチ後のステータスが、新制度でも適応されるのが注目されます。